入院中の印象に残ったこと

▼主治医の先生に、久しぶりに旅行中一日で1万歩以上歩きましたと報告したら「そんな無理をしてはいけない。血液学的寛解が出来たので日常生活は出来るが、侵された臓器の回復には2~3年かかる。歩行距離は6000歩程度がいいかな」と注意されました。肺炎、感染症、繁華街、夜間外出にも気をつけなければなりません。あらためて半病人だと自覚しました、

▼やまさんからお借りした三島由紀夫の「豊穣の海第一巻~第四巻」を読みながら、「本格的文学というものは、物語や生き様を優れて表現するが、それを含んで超える時代精神や時代を超えた哲学や宗教的なものが表言されていることに気づきました」。学生時代に文学部にいつた若くして病死した親友が文学について熱心に話したことを思い出しました。また、文学には経済学、経営学政治学、心理学、社会学や哲学、宗教が到達しているレベルを総合的に把握されていることにあらためて気づきました。

宮部みゆきの「おまえさん」などの小説や、テレビドラマの「花子とアン」の物語を楽しめるような内容があり、同時に深遠なテーマが深いレベルで表現されている三島文学に感銘しました。生活のために働く時間を免除されている恵まれた余生を文学部の社会学科と仏教学科(特に唯識)学生のつもりで生活していましたが、もうひとつ現代日本文学科を学びたいと思い立ちました。そうなるとあと5年90歳までは元気に自立しなければなりません。出来れは日野原先生のように100歳以上に。欲張りな願いと知りながら天にお祈りしました。