天野篤医師の生き方に感動する

久しぶりに学生時代の友人と3人で、だべり会を楽しみました。その中で、本当の一流人間の事例があるよと教えられました。天皇陛下の心臓手術を成功された天野篤医師の書かれた「一途一心」という本でした。帰宅して早速アマゾンで購入手配して読み、いたく感動しました。その最初の部分だけを記しておきます。

●治さなかったら、心臓は生き返らない
・心臓の手術には、もう引き戻せないという「命の分岐点」がある。心臓の手術はいったん始めたら、治さない限り元には戻れない。そして、その一本道の途上には、生と死の分岐点が存在している。その分岐点は患者さんごとに違った形で現れる。人生においても、どんな仕事においてもそうやって覚悟を決めて突き進む時期が誰にでもあるのではないだろうか。

・だから分岐点がどこにあるのか、いつどんな形でやってくるのかを手術中に常に意識していなければならない。そして、「ここがその分岐点だ」と気づいたら、腹を決めて、精神を集中させて前に突き進む。いわゆる手術の王道が通用しないこともあるだろう。であるならば何をすればいいのかを即座に考え、決断し、実行していく。その一歩一歩の積み重ねが、生きる方向へと軌道修正することになる。これができるかどうかで、結果がまったく違ってくる。

・心臓の手術は閻魔さまとの闘いだ。敗退はできない。何があっても患者さんをこの世に元気に連れ戻さなければならない。

<所感>
・「敗北は死、だから負けるわけにはいかない」という境地で活躍されている天野医師だからこそ、このような論述ができるのだと思いました。大きな困難に直面しても覚悟を決めて前へ進んでいく姿勢が一流の人間を生み出すのだとわかりました。

・世の中はだんだん困難が増加しており、リスクやクライシスをどう乗り越えるのかという課題が大きくのしかかってきています。天野医師の生き方は、危機の時代のこころの持ち方として模範になると思いました。