10回目入院中のあれこれ

●ざれ歌
 小林一茶の俳句「今年からまるもうけぞよ娑婆遊び」に刺激され、下手なざれうたが浮かびました。

・この世の流れ 味わって こころもからだも 娑婆遊び

・遊行期はからだがたがた身に染みる こころはまだまだ林住期

・好奇心 お前が遊行の支え役


●がん哲学外来理事長 桶野先生のお話

・”一番の悩みに触れた”というだけでも人は楽になるようです。悩みの解決は何もされていないんです。でも解消はされますね。解決と解消は違って、”解消”は悩みを深く問わなくなる。優先順位が変わるということですね。

・自分の命が一番大切と思うと苦痛ですよ。自分の病気は自分ではコントロールできないんだから、一喜一憂すると疲れます。自分の命よりも大切なものがあると思うと少し楽になりますね。自分は犠牲になっているかもしれないけれど、心がゆたかになるという境地ですかね。自分は犠牲にならず求めていても心は豊かにならない。人間はそうなっている。

・自分よりもほかの対象を見つけるのが大切です。マイナスをゼロにしてプラスにするのはひとりではできないんです。

<所感>
・これは、縁あって読むことができた多発性骨髄腫情報誌から転載したものです。私はがんの病気ではありませんが、桶野先生のお話は本当の大人の人生論として心打たれる内容でした。一流のお医者さんはさすがに素晴らしいです。(桶野先生は順天堂大学医学部病理・腫瘍学教授)。