治療入院中のテレビ、新聞、読書の記録(1)

一週間の入院中は毎日の服薬と4日間各1時間の点滴だけなので、体調が順調な場合集中できる自由時間がたっぷりあります。その意味では日赤病院大学院に入学したみたいで、大いにテレビ、新聞、読書を楽しみました。

<印象に残ったテレビ>
●釜石の奇跡(NHK)
・「津波が来るぞ」最初に走り出したのは、部活動などでグラウンドに出ていた生徒たちだったそうです。巨大地震による激しい揺れで、岩手県釜石市立釜石東中学校の校内放送は停止したため、「逃げろ」という先生たちの指示は伝わりませんでした。

・しかし、先頭切って駆けだした生徒たちを追うようにして、校内にいた生徒たちも避難場所に指定されていた高台のグループホームを目指して走り出しました。隣接する鵜住居(うのすまい)小学校の児童たちも、これまで何度も合同避難訓練に取り組んできた中学生たちが高台を目指す姿を見ると、校舎を飛び出してその後を追ったのです。

・高台を目指して子どもたちが走り去って間もなく、釜石東中、鵜住居小の校舎は津波の直撃を受けました。間一髪だったのです。釜石東中、鵜住居小にとどまらず、釜石市内では約3000人の小中学生のほとんどが押し寄せる巨大津波から逃れて無事でした。

・この「奇跡」を支えたのが「想定を信じるな」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」の「避難の3原則」。同市で防災教育の指導にあたってきた群馬大学教授の片田敏孝さんが提唱し、小中学校の先生たちと一緒に子どもたちに教え続けてきました。 

<所感>
・「状況にふさわしい的確な教育とそれに基づく訓練の実施」を行えば、小学生でも自立して正しい行動ができるという素晴らしい好例を見ました。子供たちが時代にふさわしい心技体を備えた大人に育つための教育と訓練が必要です。今の受験予備校的な教育偏重ではいけないのではないか?


東山魁夷の風景画と対応する風景写真(BSプレミアム)

<所感>
・有名な絵画(たとえば緑影)と、それを描いた視点に立った風景写真が画面一面に上映され、その風景写真の素晴らしさに見とれました。そのうえで緑影の絵画を鑑賞すると味わい深いものがありました。

東山魁夷の名前は知っていましたが、あらためてその絵画の深淵な美しさを実感しました。余命がそれほど長くないこれからは、花鳥風月の世界の奥深さも味わわなければもったいないと思いました。

母べえは鳥撮りに夢中ですが、最近は風景にも興味が出たようで風景を背景にした鳥を撮ってきます。鳥だけよりもずっと魅力を感じます。私は風景を主役にして鳥を脇役にする構図の写真を撮ったらといっていますが、それはなかなか難しいようです。