下り坂社会、下り坂人生を有意義に生き抜くための指針

人は高齢になり下り坂人生に入ると、健康であっても老化による体力の減少が現れ、また病気の発症による日常生活の制約に直面したりします。
そのため、個々人は精神面で今まで出来たことが困難になったとして弱気になったり、自分の生きる力に自信がもてなくなってきます。
社会も下り坂社会になると、長いデフレで経済成長ができなくなり、雇用問題が厳しくなり、所得水準が低下します。それに加えて、災害への対応力が衰弱しているため、災害が起これば被害が増大します。そのため、社会は直面する課題に対する有効な対策を展開する力を失い、閉塞感が蔓延します。

私個人は名医のおかげで症状が安定し、曲がりなりにも日常生活が安定してきましたので、今月から岡野守也先生のオープンカレッジに再び参加することにしました。
テキストの「コスモロジーの心理学」を予習で読んでいるうちに、下り坂人生を生き抜くために最も必要なことは、自分たちの生きる力に対する自信の回復だということに気づきました。

老化や病気によって昨年出来たことを今年出来なくなったという点から自分の能力、自分の価値に自信を失うのではなく、それにもかかわらず、今持っている自分の能力に目を凝らし(相対評価をやめて絶対評価を行う)正しく評価すれば、曲がりなりにも日常生活が送れる能力(呼吸能力・摂食能力・消化能力・歩行能力・運動能力などなど)や、比較的長時間の精神労働能力(読書能力・思考能力・パソコンによる情報収集力・発信力など)がまだ存在していることに気づき、自分に対する自信が回復してきます。「目が見える、耳が聞こえる、歩ける、考えるなどの能力は宇宙からのプレゼントだ」。

日本社会も、一億総中流社会から一億総下流社会へと変化しつつあり、また政治や官僚やジャーナリズムの質の低下や一部上流社会との格差の増大などから、国民的に自信を失いつつあるように思われます。経済力世界第2位と言われた時代にできたことが現在では出来なくなったことから、日本国民の力に対する自信を失いつつあるように思われます。
ここでも、失われた20年にもかかわらず今もっている能力に目を凝らし、正しく評価すれば自信が回復するのではないかと思います。

なでしこジャパンはやぶさスパコン、大震災に直面した東北の方々の規律ある生き方、自衛隊・警察・消防の救援活動、難病に対する医学の進歩等々、昨年明らかになったことだけでも、目を凝らせば日本人の素晴らしさを証明する事実は数え切れないほどたくさんあります。(ダメな部分は自信が回復したあと検討する事にして当面横に置きます)。

私個人が自信を回復するべく努力すると同時に、日本国民が自信を回復することを切望する次第です。