病人の立場から

「isorokuのこころの旅路」のブログに退院後の心境を書きました。今考えることはこれしかありませんので、同じ内容をこのブログに転載します。


原因不明の難病で大腸から出血し、このまま小康を維持できるのか、あるいは悪化してしまうのかは予測がつかないと言われ、不安な気持ちで退院してきました。何気なく情報サーフィンをしているうちに、偶然中村天風氏の名言に目が留まりました。読むうちにその言葉に感動しました。

●病や不運におかされるとたちまち心配したり悲観したりする。しかもそれが人間として当然のことだと思っている、これは、厳粛に真理からいったら大間違いだ。悲観や心配はどんな場合であってもしてはいけないことだ。

●日常生活に於いて陥りやすい、心配、悲観という心の状態から抜け出すには常日頃から勇気の渙発を心がけることが 必要だ。勇気というのは「頑張ろう」じゃ無いよ、それはとらわれる心なんだ。

●心はその持ち方でその人の人生を良くも悪くもする力があるというのが気が付こうが付くまいが真実だ。悲しい時は悲しむ、問題が眼前に現れたら悩むのが当たり前だと思うだろうが、それは当たり前ではないのだ。
そんな場合でも、どんな場合でも心を積極的にする生活を実行すると、現実において健康も運命もよい方向に働く。何故そうなるかは心と神経系統の働きを理解すれば「あっ、そうか」と納得できるはずだ。神経系統は心の支配を受けている。

●態度によって暗示の同化を受けちゃうんだ。笑ってご覧、決して腹は立たない。態度と言葉、これは大切だよ。

●態度というものがどれだけ人生の全体を支配してくれるか判らない。ところがあなた方は心も弱々しく常に生かしている結果その言葉も少しも勢いが無く態度においては本当に時によると、死んでんだか生きてんだか突っついてみなきゃ判からねえようなあわれはかなき状態でね、今にも地獄の底に引き込まれそうな顔色と態度でいるんだ。そうすると、自分自身の言葉や態度で自分自身が暗示の同化を受けちまうんだ。 0いつかも言った通り人間は嬉しいと喜ぶ、喜びゃ余計嬉しくなる。反対に悲しきゃ泣く、泣くと余計泣くだろう。

●「こんな事で悲しくない。こんなのに負けるものか。」と独り言をつぶやけばよいのだ。終わりにもう一つ、良い心がけを教える。平素努めて心の中で行う想像を積極的なものにする。始終心の中を百花繚乱とする。日常、一寸した時間がある時でも、自分が楽しめる、喜べる、楽しみを心に描くようにする。やらなきゃ駄目だよ。自分の命に対して親切心を出しなさい。

●他人の命じゃない。子供の頃から長い間何の手当もせずきたのだからサビついてしまった心の態度を なおすのだから大変だ。失敗しても悔やまなくっていいんだ。100編に1回でも出来りゃ、そのうちいつでも出来るようになる。


<所感>

・こういう言葉は病に直面すると心に響きます。修身斉家治国平天下と言いますが、日本再生を考えることは当分諦めます。まず病に直面して修身に専念するにあたって、素晴らしいガイドにめぐりあったと感じました。

・神経系統は心の支配を受けている。神経系統が健全ならば肉体のほうに良い影響を与えます。まず態度で自己暗示をする。今日から朝の散歩をしようと思い立ち桜並木を散歩しました。新緑一面の並木道を歩いていたら、不安な気持ちが小さくなっていました。明日も続けよう!