一流と二流の違いとは

楽天監督の野村克也著「エースの品格 一流と二流の違い」小学館刊から、感銘した箇所を抜き書きします。

●人間社会において天才型は一握り、大半は努力型が占める
・どのように努力すればいいのかわからない選手が多い。それでもレギュラーになっていく選手は努力を続けることができる。結果が出たことに対し興味が湧き、それが好奇心へと発展するからだ。好循環が生まれるのである。結果が出ないと、忍耐力が切れてしまう。
・満足、妥協、限定はプロ野球選手にとって三大禁句なのである。
●人間的成長なくして技術的進歩はない
・才能だけを頼りにしてプレイしているといつか必ず行き詰まる。そのとき感じる力、考える力を養っていなければ、その闇から抜け出す術は見つからない。すなわち、個々の過程を大事にして、小事細事に気がつく人間のほうが好成績を残していく。
・カーブを打てないノムラが相手ピッチャーのクセを探り当て、そのデータを基に配球分析を重ねてハードルを超え、以来変化に対する傾向と対策は、データ野球へと昇華していく。
・勝負の世界は変化をいち早く察し、先んじて改革した者が圧倒的に有利な立場に立つ。予期、探知しながら変化を楽しめるようになれば、こちらのものである。
・早期に小さな変化に気がつけば、やがて訪れる大きな変化に適応できる。
●感性を磨け
・きちんと自分の失敗を省みてさらなるステップにいかすことが肝要だ。
・一流選手は同じ失敗を二度と繰り返さない。微細な変化に気づく感性があるからだ。同じ失敗を二度繰り返す者は二流、三度も四度も失敗を重ねる者は三流四流どまりだ。彼らは失敗を失敗と感じることができないからである。

<所感>
・勝負の世界で苦労されてきたノムさんの語る「努力型の一流の条件」に共感しました。
・好奇心の強さで二流人生は歩めたものの、一流の生き方が見果てぬ夢となったのは、満足・妥協・限定を振り払えなかった故だなあと、あらためて納得しました。
・この本は、孫がもう少し成長したら是非見せたい本だと思いました。