キューブラー・ロス博士の名言(3)

ロス博士の名言の紹介を続けます。

●悲しみや怒りや嫉妬などのマイナス感情を内面に貯めこんでいることだけが、やり残した仕事をつくるのではありません。いい経験をひとと分かち合わなかったというのも、やり残した仕事になります。どなたにも、自分にとって特別に感謝すべき人がいたら、逝去の知らせが来る前に、自分の気持ちを伝えたほうがいいです。これもまたやり残した仕事ですから。
●自分自身のやり残した仕事を片づけること、それが世界に変化をもたらす唯一の方法なのです。精神科医としてお話しますが、手遅れにならないうちに急いで世界を癒さなければなりません。でも、自分自身を癒さなければ世界を癒すことはできません。

●人間は4つの部分から成り立っています。肉体的部分、感情的部分、知的部分、霊的・直感的部分の四つです。この四つが調和していれば病気にはなりません。健康な現代人では肉体的部分、知的部分、霊的部分は問題ありません。問題なのが感情的部分です。私たちの社会ではこれが一番問題だと思います。これは一歳から六歳の間に殆ど成長を終えてしまいます。(この間に発生し抑圧されたマイナス感情が成人になってから問題を引き起こすのです)。

●末期患者に接するときは、まずは肉体的部分と接します。何よりも痛みを取り除いてあげることが先決です。しかし痛み止めの注射でもうろうとしていたらコミュニケーションがとれません。痛みがはじまる前に痛み止めの飲み薬を与え、そのまま定期的に飲むようにします。これらのことが(末期患者にとって一番大切な)感情的な助けの前提条件になります。

<所感>
やり残した仕事(大半は抑圧されたマイナス感情から、一部はプラス感情をご恩をいただいたひとと分かち合わなかったことから発生する意識)を発見し、それを完遂する(人生を100%生きる)ことによって、人間は安心立命し安らかに死ぬことができるようです。