○に近い△を生きる

定期治療入院中に、鎌田実著「○に近い△を生きる 正論や正解にだまされるな」ポプラ新書刊を読み、大いに共感しました。特に印象に残った箇所を記録しておきます。

・現実は「正解」を超えている。○と×の発想法は堅苦しくて不自由でおもしろみがない。○と×との間にある無数の△=「別解」に、限りない自由や魅力を感じる。

・「がんばらない」けど「あきらめない」のが大事。がんばり過ぎは、壊れやすく、モロイ。

・39年前赤字を抱えた病院に就職した。赤字だから医療機器が買えない、スタッフもよそに行ってしまう。まず信頼を勝ち得ようと思った。赤字を黒字にするには、稼ぐことが「正解」だが、僕はあえて「別解」を求めた。・・・経営の役にたたないことから始めた。「脳卒中で倒れないために」という講演を1年に80回して歩いた。一時期さらに赤字になったが、数年で成果がでだした。

・心を温めなければ「別解力」はつかない。心を温めるためには、感動することが大切。あったかな「別解力」を持った人は、生きるのがラクになる。いい風が吹いてくるのだ。

・「別解力」を生きるためには、「楽観力」が必要だとわかった。

・どんないいことをしても一割は批判する人がいる。その空気に負けてはいけないのだ。

<所感>

・鎌田流の生き方には、はるかにはるかに及びませんが、方向としてはその方向と同じ生き方をしてきたなと思いました。(体力は人並み以下なので無理ながんばりはしないが、あきらめないという姿勢で生きてきました。また白か黒かで割り切らず現実灰色論で過ごしてきました)。

・鎌田流の生き方を徹底するとこの本に書かれてような常人ではできないような成果を挙げられると思われますが、徹底度が不十分な生き方であっても、本人の生き方は安定してくると思います。