NHK放送「憲法25条生存権を考える」の番組に感銘する

何気なく見ていた番組ですが、五木寛之氏が「目に見える憲法」の奥にある「目に見えない憲法」即ち人間を超えた宇宙の摂理というようなものを見失っていることが、日本の貧困や貧乏の問題を深刻にしていると発言していることに、感銘しました。

欧米では人間の生きる権利は神が与えたものであって、神に対する信仰(崩壊しつつあってもまだ余韻が強く残っている)が背後で、ヒューマニズムを支えている。

日本では昔から一神教ではないので、人間の生存権を与える神に対する信仰はない。しかし目に見えない天あるいは神仏が許さないという気持ちが人々の間にあった。
そのような気持ちが戦後60数年の歴史のなかで消滅し、人々は西洋以上の無宗教ニヒリズム文化の中で生活していることが、貧困の問題を深刻にさせている。

反貧困ネットワーク副代表という肩書きで貧困にあえぐ人々を応援する活動を行っている作家の雨宮さんという人が、服装、身のこなしがまるで原宿の町にふさわしいファッション感覚の持ち主であり、そうした人が反貧困活動のりーダーの役割を担っていることに、日本も変わってきたものだと感銘しました。
(昔はこうした活動をする女性は男勝りのいわゆるファッション感覚とは正反対のタイプしか存在しなかった)。