薬師寺展見学と記念講演受講

昨日朝から上野へ国宝薬師寺展の見学に出かけました。昨年2月の奈良旅行の際に拝観し感激した東塔と東院堂の大写しスクリーンにあらためて感動し、何遍も眺めた聖観音菩薩、日光菩薩月光菩薩に再び対面できました。特に日光・月光菩薩像の顔立ちの凛々しさ、崇高さにあらためて心を奪われました。
午後の記念講演では山田法胤副住職の講演で感銘した箇所を列記します。
薬師寺天武天皇が発願し〜持統天皇が完成させた。
奈良時代天皇聖徳太子の17条憲法の精神を伝承し、国造りの理想を高く掲げ、飛鳥・白鳳・天平文化を育んだ。
人心が荒廃してきた平成の現代の為政者は、奈良時代の為政者の精神を学ぶべきである。
●飛鳥・白鳳・天平の仏像や伽藍の芸術的価値を称える人が多い。しかし知人の仏師?(大工?)から「施主の心意気が匠の技を引き出す」ということを聴いたことがある。まさに飛鳥・白鳳・天平文化は、発願し完成を願う施主の心意気が匠の技を引き出したものと思われる。

飛鳥・白鳳・天平時代の仏像、伽藍は他の時代には見られない崇高な美しさを感じますが、その背景に理想の国づくりを目指す為政者の心意気があったという解釈に感銘しました。
日光菩薩月光菩薩の凛々しい表情を眺めていて、小生は戦争中の特攻隊に出撃された方々の遺影の表情と、なにか共通点があるように感じました。
ことの良し悪しは別の問題として、特攻隊員として国のために心身を捧げた方々の共同体を守ろうとした精神は、日本人が受け継がなければいけないのではないかと思います。

昨年2月撮影 東塔

昨年2月撮影 東院堂